2025年9月
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階下から苦情が来て発覚したユニットバス水漏れ体験
あれは忘れもしない、日曜日の昼下がりでした。インターホンが鳴り、モニターに映っていたのはマンションの管理人さん。何事かと思いドアを開けると、神妙な面持ちで「下の階の天井から水が漏れていると連絡がありまして…お宅の浴室あたりかと思うのですが」と告げられました。頭が真っ白になるとは、まさにこのこと。慌ててユニットバスに駆け込みましたが、床が濡れているわけでもなく、蛇口から水が漏れている様子もありません。しかし、管理人さんと一緒に下の階のお宅を訪れると、洗面所の上あたりの天井にシミが広がり、ポタポタと水滴が落ちていました。平謝りし、すぐさま水道業者に連絡。到着した作業員の方に状況を説明し、点検が始まりました。ユニットバスの床や壁には異常が見られず、作業員の方は浴槽の側面にある「エプロン」というカバーに目をつけました。それをバコッと取り外した瞬間、原因は一目瞭然でした。エプロンの内部、普段は目にすることのない浴槽の裏側が水浸しになっていたのです。原因は、浴槽の排水栓から床下の排水管へと繋がるゴム製のホースの亀裂でした。長年の使用で劣化し、硬化したホースに小さな穴が開き、浴槽のお湯を抜くたびにそこから水が漏れ、防水パンを乗り越えて階下へ達してしまったようです。幸いにも部品交換だけで修理は済みましたが、階下への謝罪や保険会社とのやり取りなど、精神的な負担は計り知れませんでした。この一件以来、私は目に見えない場所でトラブルが進行している可能性を常に意識するようになりました。ユニットバスの水漏れは、自分だけでなく他人にも大きな迷惑をかける恐れがあります。定期的な点検がいかに重要かを痛感させられた、苦い経験です。