浴室
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壁の中から水の音?ユニットバス水漏れの恐怖
ある日、ユニットバスで静かにしていると、壁の中から「シュー」「チリチリ」といった微かな音が聞こえてくる。気のせいかと思っても、耳を澄ますと確かに水の流れるような音がする。これは、非常に危険な水漏れの兆候かもしれません。特に、水道を使っていないのに音がやまない場合、壁の内部に設置されている給水管や給湯管が破損している可能性が極めて高いです。このような壁内漏水の原因として多いのが、銅管に発生する「ピンホール」と呼ばれる針で刺したような小さな穴です。長年の使用による腐食や、水流による摩耗で、金属の管に微細な穴が開いてしまうのです。最初は霧状に水が噴き出す程度ですが、それでも24時間365日漏れ続けるため、壁の内部はじわじわと水浸しになっていきます。断熱材は水を吸って機能を失い、木材の柱や梁は湿って腐食し、建物の強度を著しく低下させます。また、湿った環境はカビの温床となり、アレルギーや健康被害の原因にもなりかねません。そして、最も恐ろしいのは、このピンホールが水圧によって徐々に広がり、ある日突然、大きな穴となって大量の水が噴き出すことです。そうなると、壁を突き破って室内が水浸しになるだけでなく、階下へも甚大な被害を及ぼす大惨事となります。壁内からの異音に気づいたら、すぐに水道メーターを確認してください。家中の蛇口をすべて閉めた状態で、メーターのパイロットと呼ばれる銀色の円盤が回転していれば、どこかで水漏れが起きている証拠です。壁内漏水は、放置すればするほど被害が拡大します。異変を感じたら、迷わず専門の水道業者に連絡し、点検と修理を依頼することが、最悪の事態を避けるための唯一の方法です。