シャワーが出ない、カランは出る。この症状の原因がシャワーヘッドの詰まり程度であれば、DIYでの清掃も有効です。しかし、問題が水栓の内部、例えば切替弁やサーモスタットカートリッジにある場合、安易な自己修理はかえって事態を悪化させる可能性があります。専門業者に依頼すべき理由は、第一に専門知識と技術があることです。水栓の構造はメーカーやモデルによって千差万別で、分解・組立には正しい手順と知識が不可欠です。手順を間違えれば、部品を破損させたり、元に戻せなくなったりするリスクがあります。特に、古い水栓の場合は部品が固着していることも多く、無理に力を加えると配管自体を傷つけてしまう恐れさえあります。そうなると、水漏れなどの二次被害を引き起こし、修理費用は当初の何倍にも膨れ上がってしまいます。第二に、適切な工具を持っている点です。水栓の修理には、モンキーレンチやウォーターポンププライヤーといった基本的な工具の他に、特定のモデル専用の特殊な工具が必要になる場合があります。手持ちの不適切な工具で代用しようとすると、ナットの頭をなめてしまって(角を丸くしてしまって)回せなくなり、プロでさえも交換が困難な状況に陥ることがあります。そして第三に、保証の問題です。プロの業者が修理や交換を行えば、通常はその作業箇所に保証がつきます。万が一、後日同じ箇所で不具合が再発しても、無償で対応してもらえるケースがほとんどです。DIYで失敗した場合、その責任はすべて自分に降りかかります。費用を節約しようとして始めたDIYが、結果的に高額な出費と多大なストレスに繋がることは珍しくありません。水栓内部のトラブルが疑われる場合は、安全と確実性を優先し、信頼できる水道修理の専門家へ相談することが最も賢明な選択と言えるでしょう。